沖縄でよく目にするコーヒー35COFFEE。みなさんはご存知ですか?
上部に表示されているのが35COFFEEの看板です。現代的なスタイリッシュな看板です。
コーヒーは店舗の他にも例えば沖縄県内の空港でもお土産売り場で販売されています。
名前から連想されるサンゴはコーヒーと結びつかない・・・?
実は、沖縄の抱えているある問題と関係があるのです。
35COFFEEって?
35COFFEEは沖縄の白化したサンゴで培煎されたコーヒーです。白化したすなわち死んでしまったサンゴを温め、コーヒー豆を焙煎する方法で作られているそうです。
沖縄のサンゴは、例え死んでしまったものであっても県外への持ち出しは漁業法にて禁止されています。そのため、この35COFFEEは沖縄でしか作ることができないのです。
35COFFEEでは、売上金の3.5%をベビーサンゴの移植活動への費用に充てているそうです。
昨今、沖縄のみならず世界的にも問題となっているサンゴの減少問題。私たちも35COFFEEを飲んで、美しい沖縄の海を次の世代へ残していきたいですね。
サンゴって?
南国=海=サンゴ。青い空、青い海。ダイビングをすれば綺麗な大きなサンゴが。なんてイメージがありますが、そもそもサンゴについて詳しく知っていますか?
サンゴは刺胞動物と呼ばれる、クラゲやイソギンチャクの仲間です。
世界中の海に800もの種類のサンゴが生息しているそうですが、そのうち200種類のサンゴが沖縄の海で確認されているようです。世界的にみても沖縄はサンゴの種類が多い海を持つ有数な地域なんです。竹富島や黒島はサンゴ礁の隆起でできた島です。
サンゴは海の中に彩りを与えているだけの存在ではありません。
海洋生物のすみか
サンゴ礁の中には多くの海洋生物が住んでいます。
サンゴは「褐虫藻」という藻類を体内にもち共生しています。 サンゴの骨格自体は白色で、褐虫藻の色素によって茶色や赤色に見えています。その褐虫藻が光合成をすることにより、サンゴとサンゴ礁に住む生物たちの栄養にもなっています。
地球温暖化をストップしてくれている
褐虫藻の光合成によりサンゴは二酸化炭素の吸収、酸素の排出を行っています。この行動が海中の二酸化炭素濃度の調節に欠かせません。サンゴが減ることにより海中温度を適切に保つことができません。
島を守ってくれている
高波や荒波から島を守る防波堤の役割も担ってくれています。
サンゴに何が起きているの?
35COFFEEを作る上で必要な「白化したサンゴ」。いわゆる「死んでしまったサンゴ」です。
このサンゴの白化が世界でも大規模で起きており、サンゴが絶滅の危機に瀕しているのです。
原因としては地球温暖化と海洋汚水が挙げられます。
前述したサンゴと共生している褐虫藻は、水温の上昇や汚水などのストレスによって死滅してしまいます。褐虫藻が死滅してしまうと、サンゴの本来の骨格がむき出しになってしまします。その状態が「白化」です。白化の常態がひどいとサンゴは死んでしまいサンゴ確の崩壊に繋がります。
サンゴが死んでしまうことにより、前述したサンゴの恩恵が受けれられなくなります。
生態系が崩れる
サンゴが死んでしまうと、サンゴ礁に住む多くの海洋生物たちも生きられなくなってしまいます。また、サンゴ礁に住む生物をエサにしていた生物も生きられなくなってしまい、海の生態系が崩壊してしまうのです。私たちが普段食べている海産物もとれなくなってしまいます。
温暖化が進む
海中の二酸化炭素濃度を調節する大きな機能が失われるため、海中の水温の上昇が見込まれます。これも海洋生物にとっての大きなダメージになります。
島が高波被害を受ける
台風がよく起きる沖縄。サンゴがなくなると高波・荒波の影響を直撃で受ける可能性があり、人的被害が出てしまいます。
サンゴの絶滅を防ぐには?
主な原因に挙げられる地球温暖化と海洋汚染。私たちひとりひとりが取り組める方法としては、以下が考えられます。
- 省エネ。日常生活での電化製品・マイカーの使い方を見直す。
- ゴミは適切に処分する。沖縄の海にゴミ流すなんてもってのほか。
- 海中でサンゴに触れない。
サンゴを守るだけでなく、自然のために考えた行動を普段からとっていれば問題ないですね。
これからも綺麗なサンゴ、綺麗な沖縄の海がずっと見られるよう、ひとりひとりが意識をしていきましょう。
35COFFEEに行きたい!
店舗だけでも11箇所あります。
ゆいレールの駅の改札前にも店舗を構えているところもあり利便性が高いです。
コーヒー以外にもコーヒー泡盛リキュールや、ハイビスカスティーなんて沖縄らしい商品もあります。
35COFFEEを飲んでサンゴを守りましょう。